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 IT業界の転職に詳しいキャリアコンサルタントが、かかわった転職事例から思いついたよしなしごとをつづります。今回はキャリアコンサルタントが「この人なら大丈夫」とお墨付きを出した人材なのに、なぜかなかなか内定が出ないという不思議な事例の原因を分析します。その背景にはどうやら、恐怖の「裏取り調査」があるらしく……。



MBAも取得した優秀なマーケターの転職
選考はトントン拍子に進むのに、最後のOKが出ない理由とは?

 私が過去に接点を持った人材の中に、マーケティングを専門分野とするAさんという方がいた。日本で1~2を争う某難関私立大学を卒業後、大手IT企業を経て米国の有名大でMBAを取得。帰国後はとある外資系企業で活躍していたという、絵に書いたようなエリート人生を歩んでいた方だった。

 そんな順風満帆に見えたAさんだったが、私と出会ったころには壁にぶちあたっていた。もともと外資だった当時の勤務先が、業績不振に伴い日本企業に身売りされてしまった。社風まですっかり日系になり、Aさんは職場に嫌気がさしていたのだ。当然、転職を考えていた。

 Aさんの経歴は超優秀で、転職歴も1回のみ。当初の私は、いい案件さえあれば、それほど時間がかからず、サクッと転職が決まるだろうと楽観視していた。実際、他社経由でのものも含め、書類選考はほぼ100%通過し、トントン拍子で面接へと進んだ。

 ところが、そこから先に落とし穴があった。どうしたわけか、いつも最後の最後でよい連絡が来ないのだ。

 なかでも、私が紹介したB社においては、一次面接の結果連絡の経緯が首をかしげるようなものだった。具体的にいうと、AさんがB社の一次面接を受けた直後、人事担当者の反応が前向きだったにもかかわらず、その後不可解な採用見送り連絡を受けたからである。(次ページへ続く)






著者プロフィール
蟹沢 孝夫(カニサワ タカオ)

団塊ジュニアのいわゆるロスジェネ世代。大学院修了後、いわゆる「勝ち組」職場に事務職として勤務するも、人生の再チャレンジの機会を提供する転職支援の仕事に魅力を感じ、将来の安定を捨てて30代で人材紹介会社のキャリアカウンセラーに転じる。これまで600人以上の転職支援にかかわり、大手から中小下請けまで、さまざまな企業で働く人びとの勤務実態および各社の採用の理不尽さを垣間見てきた。

著書に 『ブラック企業、世にはばかる』(光文社)がある。ブログ『ブラック企業研究所』も更新中。






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