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株式会社イー・キュー・ジャパン代表取締役 高山 直氏インタビュー前編
CAREERzine編集部 [著]
公開:2009/06/03 09:00


 ビジネスで成果を出すためには、頭のよさ(IQ)のほかにも、経験、スキル、業務知識など、さまざまな要素が必要となる。そして、それらを支える基盤となる能力として昨今注目されているのが、「こころの知能指数」といわれる「EQ」(Emotional Intelligence Quotient)だ。

 EQとは、具体的にどのような能力なのか? そして、EQを高め、ビジネスの現場で活用していくにはどうすればよいのか?  『EQ入門―対人能力の磨き方』(日経文庫)ほかEQに関する書籍を多数執筆し、10年以上前からEQの普及に尽力してきた株式会社イー・キュー・ジャパン代表取締役の高山 直氏にお話をうかがった。



EQは誰もが普段から使っている能力

 EQ理論提唱者のピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士によると、EQという能力は「感情の識別」「感情の利用」「感情の理解」「感情の調整」の4つのブランチ(パート)から構成される……というと何だか難しそうだが、高山氏の説明は実にシンプルで明快だ。

 「EQとは、ひと言でいえば『感情をうまく使う能力』。たとえば、悲しい気持ちを楽しく変える、ネガティブな気分をポジティブに変える、やる気のないときにやる気を出すといったように、必要なときに自分の感情をコントロールしたり、必要な感情を作り出すことのできる能力のことです。これは決して特別なものではありません。実は、誰もが普段の生活の中で何気なくEQを発揮しているのです」

 極端な例だが、仕事の関係で誰かの代わりに葬儀に参列するような場合、自分に近しい人が亡くなったわけではないので、自然に悲しい気持ちにはならないはず。それでも多くの人は、その場に相応しい「悲しい感情を作っている」のではないだろうか。このようなときにも、我々はEQを使っているというわけだ。

 また、俗語としてすっかり定着した感のある「KY」(空気が読めないの略)という言葉も、EQと大いに関係があるという。

 「僕はよく、KYは『気持ちが読めない』という意味だといっています。気持ちが読めないのは、EQ理論でいうところの『感情の識別』ができないということ。つまり、KYな人=EQを使っていない人、ということですね」

EQはすべての能力のOS、デキる人は感情をうまく使っている!

 EQを理解する上での重要なポイントの1つが、「感情は行動に影響を与える」ということ。EQの能力が高い人は、自分の「今の感情の状態」を正しく認識し、それを上手にコントロールできるので、自分にとって適切な行動をとることが可能となる。また、相手の「今の感情の状態」を正しく認識して、それに配慮した適切な対応ができるので、対人コミュニケーションもうまくいく。これは、まさに「デキるビジネスパーソンの条件」ともいえるだろう。

出所:イー・キュー・ジャパンHPより「EQ理論 ~感情能力の4つのブランチ」

 「周りから優秀といわれ、尊敬され、実際に成果をあげている人が兼ね備えている能力とは何か?という議論をすると、IQ、スキル、経験などがまず挙がります。でも、それだけでは足りない。志や情熱、達成意欲、そして、人の気持ちが理解できる、相手の立場に立って物事を考えることができる、周囲を元気にさせるといった人間的魅力も必要です。これらを支える能力こそが、EQです」

 高山氏は、「コンピュータにたとえると、EQはすべての能力のOS」だという。つまり、IQやスキルなどは「アプリケーション」であり、基本ソフトであるEQがうまく機能してはじめて、人はそれらの能力を最大限に発揮できるということだ。

 「OSがボロボロだと、アプリケーションはまともに動きません。たとえば、相手の感情を理解せずに知識を使うような人は、頭はいいけど『鼻につく』『嫌なヤツ』などといわれてしまい、せっかくの知識も相手に伝わりません。これ対して、デキる人はOSがしっかりしています。EQを発揮して、相手の感情を理解した上で知識を使い、その人のレベルに合わせて分かりやすく説明できるので、知識も非常に伝わりやすいのです」(次ページへ続く)


 
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INDEX
「感情」はすべての能力のOSだ!(前編) こころの知能指数“EQ”とは?
EQは誰もが普段から使っている能力

EQはすべての能力のOS、デキる人は感情をうまく使っている!

「感情は合理的・論理的思考の邪魔」は間違い!?

EQの魅力は「開発できる能力」であること







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