納得のいく異動を実現したい! 自分の道を強く進むためのヒント
2月になりました。異動・転職シーズンがやってきました。こうしている間にも、日本のどこかで異動の面談、転職の面接は行われていることでしょう。私もよく相談を受けます。
今回は「異動」にテーマを絞り、希望通りの異動を実現するにはどうすればいいのか、希望外の異動を宣告された際にどうすればいいのかについて考えてみたいと思います。
ここでのノウハウは、「転職」の際にも使えます。私はこれまで、転職は2回、異動は部内のものも含めると10数回経験しました。人事担当者も経験しました。これら経験をもとにしたノウハウをお届けしたいと思います。自分の道を強く進むためのヒントにしてください。
まずは異動の仕組みを理解しよう 希望の部署に異動するには?
「異動」にはさまざまな力学が働きます。代表的なものを紹介しましょう。まずは、企業の戦略によるものです。組織は戦略に従います。戦略に連動して、組織体制が考えられ、人員計画が立てられます。伸ばすべき事業や、強化するべき機能(たとえば営業など)が明確になった場合は、その部署に重点的に人材が投入されます。もちろん、中途採用などにより人員を補てんする場合もありますが、人事異動によって補うケースも多数です。
組織や人材の活性化という点もあります。組織をずっと同じ体制にしたり、同じ人材に任せると硬直化してしまいます。異動により、新しい血を入れ活性化を図るのです。人材開発という意味もあります。さまざまな仕事を経験させることにより、個人の能力を開発するという側面もありますし、社内人脈を広げさせるという意味もあります。もちろん、業績の責任などをとる意味での異動や、事業縮小によるリストラの意味も含めた異動もありますが…。
さて、この異動を決めるのは誰なのでしょう? もちろん、本人の意思などもありますが、実際に異動を決めるキーマンは、「異動先の上司」「現部署の上司」「人事」そして「自分自身」です。
企業にもよりますが、実際問題としてモノをいうのは、実は「異動先の上司」です。もし異動したい部署があるなら、「こいつが欲しい!」ということを異動先の上司(しかも、人事に関する決裁権がある人)に売り込み、認められれば意外に簡単です。
意外な出会いが異動のキッカケになることがあります。バンダイ時代に私が採用した若手社員は、品質保証の部署に配属されたのですが、ガンプラの設計に興味をもっていました。彼はある日、会社付近のカラオケボックスで、ガンプラを担当している部署の事業部長とばったり会いました。互いにお酒を飲んでいたこともあり、彼は以前やっていた体操を活かした素人ではできないレベルの倒立を披露した上で、「◯◯さんの部署に異動して、設計の仕事をしたい!」とアピールしました。まぁ、本人の実力もありましたが、これがキッカケで希望通りの異動を実現することができたのです。
私も、友人の結婚パーティーに参加した際に、異動したい部署を担当している執行役員と出会いました。その場で自己紹介をし、異動の希望を伝えました。これがすべてだったわけではないのですが、希望通りの異動を実現するキッカケの1つになりました。
もし他部署との接点がある仕事をしているのなら、異動のチャンスも広がります。そこで自分の仕事を認めてもらえたならば、人事異動のタイミングで「あいつが欲しい」という話が出るものなのです。
とはいえ、「異動したい」という気持ちの裏に、「いまの仕事から逃げたい」というネガティブな感情が潜んでいる場合もあります。転職と同様、「逃げ」の異動希望は通らないことが多いばかりか、万一異動できたとしても、本人のスキルアップにはならないものです。
そこで、きちんと自己分析し、異動先についても調べ、そのうえで自分を売り込み、異動を成功させるのに役立つ、10のポイントをご紹介しましょう。(次ページへ続く)












